住民発議による住民投票 & 無条件ベーシックインカム

CHダグラス『社会信用論』翻訳者・上岡みおが世界の賢人に学んだことをつづるブログ

住民発議による住民投票 ブルーノ・カウフマン氏 ②

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 画像引用元(ご本人承諾済):https://www.facebook.com/bruno.kaufmann

■ スイスの住民投票


20年ほど前から奥様の母国スウェーデンに住まわれているブルーノ・カウフマンさんのご出身はスイスです。

スイスは「住民発議による住民投票制度」が整えられた国。

これまでに600回以上の国民投票が開催されてきたほか、州民投票、市町村民投票なども盛んに行われています。
 

 

■ 住民発議による住民投票

 

スイスでは、憲法、法律、社会システムの改正をしたいと思ったとき、18ヶ月間に10万筆の署名を集めれば、その議題を「国民投票」に問うことができます。

 

1848年以来、600回を超える国民投票が行われています。

 

カウフマンさんは、過去30年の間に1000件を超える住民投票(市町村州国)に関わってこられた、住民投票のプロフェッショナル。

 

20年前に行われた沖縄県民投票や、名護の市民投票にもずっと注目しておられたそうです。

 

 

■ スイスを軍縮に導く

 

「スイスの平和は、ヨーロッパ最強の軍隊を有していることで守られている。」

それが30年前のスイスの常識でした。

 

そこへ「軍隊を廃止しよう」という国民投票を主導した人達がいました。

 

その1人がカウフマンさん。

 

ほぼ100%の反対にあうと予想されていたものの、実際に国民投票にかけてみると、

30%以上の人が軍隊廃止派だったことが判明。

 

この投票結果を受けて、軍予算は大幅に削られ、軍縮が進められていきました。

投票では負けた「軍隊廃止派」ですが、「軍縮」という果実を得ることが叶ったのです。

スイスという国の、少数意見の尊重の仕方には目を見張るものがあります。