上岡みおによる、グローバル・パスポートの翻訳（15ページ目）。
画像引用：Global Passport to Modern Direct Democracy | International IDEA
利用すべき制度を見極めよう
■一般投票
／強制的一般投票
法律によって執行することが定められている強制的一般投票も、ダイレクト・デモクラシー制度のひとつです。
かかる議案について、すべての有権者に投票するよう呼びかけねばなりませんが、署名を集める必要はありません。
強制的一般投票は、主として、課税問題や憲法改正など重要な政治課題が持ち上がったときに執行されます。強制的一般投票の結果に法的拘束力があるかどうかは、国や地域によって異なります。
／任意的一般投票（プレビシット）
大統領、政府、議会など、選ばれた為政者が発動させる任意的一般投票制度もあり、プレビシットと呼ばれています。
強制的一般投票制度と同様、投票を実施させるために署名を集める必要はありません。
投票結果に拘束力があるプレビシットであれば、投票行動によって大きな変化がもたらされる可能性があります。
投票結果に拘束力のないプレビシットの場合には、為政者に対する助言の域を出ないものとなるでしょう。
／参加型デモクラシー
参加型デモクラシーには多様な形式があり、すべての政治階層において稼動しています。
参加型デモクラシーの目的は、住民同士の対話、住民も参加できる予算編成、タウンミーティング、電子請願、審議型世論調査などを通して、民主的プロセスとしての対話を促進させようとするところにあります。
参加型デモクラシーは、制度としてのダイレクト・デモクラシーを補強するものだといえるでしょう。
住民または為政者によって主導される、独立型の仕組みとして機能する場合もあります。
