画像引用:Roma Capitale | Sito Istituzionale | Global Forum 2018 sulla democrazia diretta
10年前、ブルーノ・カウフマンさんが共同代表をつとめるシンクタンクがスタートさせたグローバル・フォーラムは、直接民主主義を進化させ続けている世界会議です。
上記画像は、2018年10月に開催されたローマ大会の様子です。ホスト役となったローマ市のホームページに掲載されていたものです。
左の写真、右から2人目がブルーノ・カウフマンさん、右から3番目が、ローマ市長のヴィルジニア・ラッジ氏です。
世界では、民主主義が後退していると憂う声がある一方で、都市のレベルでは、民主主義が進化している事実があります。
そこで、グローバル・フォーラム ローマ大会では「民主的な都市のあり方」が話し合われました。
そこで出された意見は、100を超える都市や地域の代表者らによって承認され、「マグナカルタ~民主的な都市憲章」としてまとめられています。
その日本語訳がこちら↓です。
マグナカルタ 民主的な都市憲章
グローバル・フォーラム ローマ大会で話し合われたテーマ
~ 民主的な都市とは? ~
・民主的都市は、完成形のない民主主義を常に模索し続ける。
・民主的都市には、市民が自由に交流し話し合い、決定できる空間がある。
・民主的都市では、政治家も、職員も、ボランティアも、市民も、対等に参加できる。
・民主的都市では、政治家と市民が平等に政策決定に参加できる。
・民主的都市は、参加型民主主義を実現させるための社会基盤が用意されている。
・民主的都市では、政治参加するためのルールを市民自身が決めることができる。
・民主的都市は、市民が決めたルールを無効化しようとする政府から市民を守る。
・民主的都市は、若者に民主主義教育と訓練を施す。
・民主的都市では、建設的な社会運動と人的交流が生まれる。
・民主的都市では、市民は自分が住んでいる都市だけではなく、地域、国家、国際的なレベルでも民主主義を発展させようとする。
・民主的都市では、市民の政治参加手段に持続性がある。
・民主的都市は、提案・研究・討論・意思決定にいたるまで、市民の政治参加を奨励する。
・民主的都市は、市民が決定したことを実行するための財源が確保されており、その使われ方もガラス張りになっている
・民主的都市では、電子投票など、投票システムが簡素化・簡易化されている。
・民主的都市では、すべての住民が投票に参加できる。
・民主的都市は、選挙だけでは民主主義を完結できないことを知っている。
・民主的都市では、市民が法律、憲法、規制の草案作成に参加することを奨励し手助けする。
・民主的都市は、住民発議による住民投票制度や、住民が予算編成に参加できるようなシステムを作る。市民自らが法(規制)や憲法(憲章)を提案し制定できる権利を保証する。
・民主的都市は、誰もが審議に参加できるようなシステムを構築する。
・民主的都市では、安全なデジタル空間にて情報公開がなされている。
・民主的都市は、少数派の権利を保護し、人を性別、人種、年齢、地域によって差別しない。
・民主的都市には、情報源が多種多彩であり、正しく機能している。
・民主的都市では、納得がいく説明がなされることによって、例え自分の意見が通らなかったとしても怒りをため込むことがない。